写真の基礎

【写真の基本】シャッタースピードの役割/使い方を徹底解説するよ

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スマホやコンデジとかでも、シャッターを切るとか、シャッターボタンという表現を使うので、比較的シャッターが何たるかは何となく分かるんじゃないでしょうか。

そんなシャッターですが、シャッターを切る速度であるシャッタースピードは、絞り、ISOと並んで写真撮影の基本となる3つの要素のうちの1つで、これらの要素をしっかりと理解することがどんな撮影においてもとても大切になる内容です。

そこで、今回は、シャッタースピードについて詳しく解説してみたいと思います。

シャッタースピードとは?

shutter01

一眼レフの本体内のイメージセンサーの前には、シャッターがあります。 シャッターボタンを押すとシャッターが開閉し、その開閉の間にイメージセンサーに当たった光が写真として記録されます。

このイメージセンサーに光が当たる時間のことシャッタースピードといいます。

イメージセンサーやフィルムなどに光を当てて感光させることを
露光といい、光が当たる時間の事を露光時間といいます。

一眼レフのシャッターは、先幕と後幕で構成されています。
まず、撮影前に先幕がイメージセンサーを覆った状態から先幕が開き始め、それ追って後幕が閉まり再びイメージセンサーを覆う事で露光を終了させます。

shutter02

この先幕が開き始めてから、後幕が閉じきるまでの時間がシャッタースピードであり、この時間分が写真になるわけです。

この先幕と後幕を制御する一眼レフのシャッターの構造のことを、
フォーカルプレーンシャッターといいます。

基準となるシャッタースピード

シャッタースピードは、使用するカメラの最高速シャッタースピードから1分以上の長時間露光まで幅広く選択できます。

シャッタースピードは、イメージセンサーに入る光量がほぼ半分になるシャッタースピードを1段階として、絞りと同じく”段”
という単位で考えます。

例えば、1/60のシャッタースピードから、一段分暗くするという場合には露光時間が半分になる1/125、一段分明るくする場合には露光時間が倍になる1/30という考え方です。
この一段ごとのシャッタースピードを表す以下の表を覚えておくと、露出をスムーズに考えられるようになるので、ザックリとでもいいのでぜひ覚えてみてください。

shutter03

なお、実際のカメラでは、この一段ごとの間のシャッタースピードを選択できますが、基本は上の一段単位で光量が半分になることをベースに考え、間のシャッタースピードは微調整で使う感覚でいいかなと思います。

カメラの機種ごとに最高速のシャッタースピードは異なるので、自分のカメラの最高速が何分の一なのか把握しておくとよいです。一般的に、上位機種になるほど高速シャッターが切れます。

シャッタースピードの変化による写りの違い

シャッタースピードは、速くなるほど写真に写るのは一瞬になってくるので、動きが止まった写真になります。また、逆に遅くなると動いているものはシャッターが開いているうちに移動するため、残像のように写ります。

下の写真では、カメラの前にチョロQを走らせてみましたが、シャッタースピードが遅くなるにつれて変化する様子がよくわかると思います。

2018111307

シャッタースピードの役割

光の量をコントール

写真は一定量の光量しか記録できないので、光の量が多すぎると真っ白になり、逆に足りない場合には暗くなります。 このため、写真を撮るためには、カメラに入る光の量をコントロールして適正な量が入るようにする必要があります。 この光量をコントロールする一つの方法が、シャッタースピードです。

一定量の光が当たる場合、1秒間当てるのと0.5秒間当てるのとでは倍の違いがありますよね。 これは時間の話なので、感覚的にわかりやすいと思います。

なので、非常に明るい状況で写真全体が白く写る場合には、シャッタースピードを半分にすると写真は暗くなりますし、 逆に室内などの暗い場所で写真の写りが暗い場合には、シャッタースピードを倍にすると写真が明るくなります。
また、星空やイルミネーションなど暗闇で弱い光を撮影するには、シャッターを秒単位以上開けて撮影する長時間露光という方法で、光量を増やして撮る事もできます。

写真の中のブレをコントロール

風景や小物といった動きがない静止物や動きが少ない人物撮影などの場合には関係ありませんが、動き回る子供、スポーツ、飛行機、自動車など動きが速いものを撮影する場合には、その動きをしっかり止めるのか、ブレを入れて動きを表現するのかを、シャッタースピードでコントロールすることができます。

動く被写体の場合、シャッタースピードの設定と共にどのようにピントを合わせるかもポイントになりますが、方法としてはコンテニュアスAF置きピンという方法を使います。

高速シャッター

被写体の動きを止めてその一瞬を撮るには、シャッタースピードを高速に設定します。
下の写真は、時速100km以上で曲がって行くレーシングマシンを、後ろから1/500のシャッタースピードで動きを止めて撮っています。

2018111304

その他、運動会の子供の走りを撮る場合、被写体となる子供の手足や頭が常に動いてるため、シャッタースピードの設定が遅いと顔などがブレてしまう可能性があります。
この場合にも、シャッタースピードを高速に設定してブレを防ぐように撮ります。 ちなみに、どれくらいシャッタースピードが必要となるかは、被写体の動く速度によって変わります。

スローシャッター

高速シャッターとは逆に写真の中で動きを表現するために、シャッタースピードを遅くして撮影する方法です。 ほとんどの人が花火大会のポスターを見た事があると思いますが、その時の写真は下の写真のように火花の形が糸状に写り、花のように広がっていますよね。

2018111305

でも、実際に肉眼で見た時には、こんな風には見えていません。
これは、打ち上げ花火をスローシャッターで撮ることで、空で弾けた火花が落ちる様子を光の軌跡として写しているんです。 その他には、動いている被写体に合わせてカメラを動かしつつ、あえてスローシャッターで撮る流し撮りという撮り方もあります。
下の写真は、3歳児が走っているところを流し撮ってみました。

2018111306

どうでしょう?かなりスピード感がある写真ですよね。
でも実際は、大人がジョギングする程度の速さでしかありませんが、1/15のシャッタースピードで撮る事で周辺が流れてこのようなスピード感のある写ります。 これもスローシャッターの面白いところです。

写真のブレとシャッタースピードの関係

失敗写真の原因で多いのが、ピントが合っていないことと写真がブレてしまっていることだと思います。

このうち、写真がブレてしまっているのは、シャッタースピードが遅いことが原因で、次の2種類のブレのどちらかが発生しています。 シャッタースピードが遅くなればなるほど発生しやすくなるので、シャッタースピードの設定には注意が必要です。

手ブレ

手ブレは、手で持つカメラ自体が揺れてしまう事で発生するブレで、写真全体がブレた写りになります。 写真を撮るにはシャッターボタンを押し込むので、その時にカメラが動いてしまって写真がブレてしまうわけです。 この手ブレを防ぐには、以下の事を気をつけましょう。

  • 両手でカメラを持って、脇を締めてしっかり構える
  • 極力、コンデジ持ちは避ける
    (両手で胸の前にカメラを持って液晶を見ながら撮る)
  • シャッタースピードを少しでも速くする
    (室内などの場合、ISOを上げる事も考える)
  • 可能なら体の一部を壁や床などに寄りかかって固定する

特に、構え方は非常に重要です!構え方一つで全然違いますから。
また、これを防ぐ機能として、手ブレ補正付きレンズやボディ内手ブレ補正付きカメラなどがありますが、これは揺れを検出してレンズやイメージセンサーを動かす事でブレを吸収しています。 現在のカメラは、上のシャッタースピード表の少なくとも3段分以上の補正効果があるので、この機能があるとかなり手ブレを低減させる事ができます。 ただ、手ブレ補正があるからといって過信は禁物なので、基本を抑えてしっかり撮るよう心がけてくださいね。

手ブレ防止のシャッタースピードの目安は、1/焦点距離

手ブレは、望遠になればなるほど、影響は大きくなります。 それは下図のように、カメラが僅かに傾いただけでも、遠くなるほど動く距離は大きくなりますからね。

2018111308

このことから、手ブレを防ぐシャッタースピードの基準して



1/焦点距離

を目安にこれ以上のスピードに設定すると良いと一般的に言われています。
例えば、50mmのレンズを使用している場合には、1/50以上、200mmの望遠レンズなら1/200以上ですね。 ただ、撮り方一つで、この目安でもブレる場合もあればこれ以下でもブレずに撮る事もできるので、しっかり構える事が何よりも大切です。

被写体ブレ

被写体ブレは、シャッターが開いている間に被写体が動いてしまう事で発生するブレです。
よくあるのが、室内で写真を撮る時に人の顔や体の一部が動いて、ちゃんと写っていないってやつですね。

この被写体ブレは、当然ながら手ブレ補正では防げないので、手ブレは起こらなかったけれども、被写体ブレで失敗写真なんて事もあるので注意が必要です。

先程の流し撮りの写真では、手足の被写体ブレを使って走る躍動感が出てますが、当然、失敗する可能性も結構高いので、失敗が許されない状況ではしっかりとシャッタースピードを稼ぐようにしましょう。

2018111306

シャッタースピードに関するその他留意点

蛍光灯の室内で撮る場合には注意が必要

蛍光灯が付いた屋内で写真を撮っていると、写真の色が変な色や明るさになる時があります。
これはカメラの異常ではなく、は蛍光灯下で撮影した場合に起こるフリッカーという現象によるものです。

家庭などで使用する蛍光灯は、人間の目には一定の明かりがついているように見えていますが、実は家庭用電源の周波数に合わせて点滅を繰り返しています。 東日本で”50Hz”、西日本で”60Hz”が電源周波数なので、東日本で1/100秒に一回、 西日本で1/120秒に一回、明暗を繰り返します。

この明暗の周期よりも速いシャッタースピードで写真を撮ると、明暗の途中の一瞬が写る事になってしまって、明るさや色が変になってしまいます。 このため、蛍光灯下で写真を撮る場合には、シャッタースピードを1/100(西日本は1/120)秒以下に設定する事で回避する事ができます。

最後にシャッタースピードの選び方のコツ

シャッタースピードのポイント
  • シャッタースピードは、写真として記録される時間
  • 光の量をコントロールする手段の一つ
  • 写真の中の動きをコントロールできる
  • 手ブレや被写体ブレは、シャッタースピードが遅いことで起こる

今回、解説したシャッタースピードは、写真の明るさやブレのコントロールを行う写真にとってかなり重要な要素であり、絞り、ISOと合わせてしっかりと理解してほしいところです。
最初は、少し難しいかもしれませんが、ここに書いた事を覚えつつ写真を撮っていけば、案外簡単な事だと思います。

最後に、シャッタースピードを選ぶ時の私なりのコツですが、撮影前に動きをはっきりと止めた写真にするのか、ある程度ブレを入れた写真にするのか、思いっきりブレた写真にするのか、その仕上がりイメージをしっかりと思い描いて決めてから撮影するようにしています。

こういう仕上がりにしたいというイメージがあれば、自ずと選ばななければならないシャッタースピードは限られてきますからね。 参考にしてもらえたら嬉しいです。 それでは!

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