写真の基礎

【写真の基本】ISO感度の役割と使い方のコツをまとめてみた

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写真をこれから始める人や初心者にとって、カメラの設定で馴染みが薄いのがISO感度ではないでしょうか。
あまり聞かない言葉ですからね。

でも、写真撮影においては、シャッタースピード、絞りと並んで露出を決めるとっても大切な要素なので、是非ともISO感度がなんたるものなのか覚えてもらいたい設定です。

そこで今回は、写真撮影の露出基本となるISO感度について書いてみようと思います。

そもそもISO感度とは?

ISO感度とは

カメラのISO感度とは何か?結論から言えば、カメラがどれくらいの強さの光に対して反応するかを決める設定のことを、ISO感度(いそかんど、あいえすおーかんど)と言います。

人の目はとても優れているので、晴れた日の屋外の強い光から月明かりの薄暗い光まで、明暗差が大きくても見えますし、一気に明るくなったり、暗くなっても、一瞬見づらくなるだけでしばらくすれば直ぐに慣れますよね。 つまり人の目で捉えられる光の幅というのはとても広いんです。

しかし、デジタルカメラが捉えられる光の幅は、目に比べてずっと狭いんです。
なので、カメラでは撮影する環境の明るさに合わせて、どれくらいの光の強さに反応するかを設定するのが、ISO感度になります。 イメージとしては、どれくらいの明るさを捉えるのか、その幅の位置を動かすようなイメージになるかなと思います。

ISO感度の設定値

ISO感度は、カメラごとに標準となる基準値が若干異なりますが、100〜200をベース感度として、100、200、400、800、1600・・・というように、数字が倍になる設定値で表します。

ISO

シャッタースピードと絞りの値、被写体の明るさを一定とした場合、ISO感度が一段上がれば、写真に写る明るさが倍、一段下がれば明るさが半分となります。 つまり、写真全体
の明るさがシフトするようなイメージとなります。

2019051302

ISO感度の値が低いほど、必要となる光量が多くなり、数字が大きくなるにつれて弱い光でも撮影が可能になります。だから、屋外や強い照明が当たる場所には低く設定し、屋内や夜などの暗い場所では高く設定するのが基本です。

フィルムカメラは、フィルムごとにISO感度が決まります。つまりISO100のフィルムを装填すると、1本分全ての写真をISO100で撮影する必要がありました。その点で、デジタルカメラではいつでも変更できるので非常に便利です。

ISO感度のメリット/デメリット

続いて、ISO感度を上げる事で生じるメリット/デメリットについて説明します。

メリット:暗い場所でも写真が撮れる

ISO感度の設定値のところでも書きましたが、ISO感度は、1段階上がると、捉えられる明るさが倍、1段階下がると半分となります。 つまり、ISO感度を上げることで、薄暗い環境でもシャッタースピード、絞りを変更しなくても写真が撮れるという事になります。

これは、シャッタースピードを遅くする、絞りを1段階解放することと同じ結果となり、さらに、シャッタースピードの低下によるブレや被写界深度が浅くなるなどの写真的な変化はありません。
なので、シャッタースピードや絞りが変更できない暗い状況では、ISO感度を変更することで写真を撮る事ができる優れた機能です。

↓シャッタースピード、絞りについてはコチラを参照してください。

【写真の基本】シャッタースピードの役割/使い方を徹底解説するよ

【写真の基本】カメラの絞り機能の役割/使い方について解説するよ!

デメリット:画質が悪くなる(写真にノイズに発生して荒れる)

ISO感度を上げるだけで薄暗い場所でも写真が撮れるなんてとっても素敵な機能ですが、良いことばかりではなくデメリットもあります。それは、設定が上がるにつれて画質が落ちてしまうことです。

ISO感度を上げていくと、徐々に写真上にノイズが発生し、写真がザラザラと荒くなっていきます。
これは感度が上がるにつれて、光に対してより敏感になる事で誤情報を拾うようになり、それが画像上のノイズとして荒れてきます。

これはあれこれ書くよりも実際の画像を見た方が早いので、下の画像をみてください。

2019051303

このように、ISO感度の上昇と共に写真自体がザラついた感じになっているのが見てわかります。
このため、出来れば低感度で撮った方が良いため、三脚を使用したり、照明やレフ板を使用するなど工夫して明るくしたりした方が良いと言えます。

現像ソフトには、写真のノイズを取り除くノイズリダクション機能があります。 これはソフトウェアでノイズの部分を馴染まして誤魔化すような感じで目立たなくする処理になるので、画像のシャープさがやや損なわれます。ただ、現像ソフトもどんどん進化してきているので、将来に向けてRAWデータを保存しておいた方がよいかもしれません。

ISO感度の選択のコツ

ISO感度は、基本的に暗い場所で撮影する場合には上げて、明るい場所では下げて撮ります。
ただ、必ずしも基本通りの設定で良い訳ではないので、設定のコツについて書いてみたいと思います。

なお、ISO感度の選択は、露出に関連するため、合わせてコチラの記事も読んでみてください。

【写真の基本】写真撮影で最重要!露出について徹底解説するよ!

露出の基本は、シャッタースピード/絞りの変更で対処する

ISO感度を上げると簡単に明るい写真が撮れるとは言え、画質に影響する以上は極力低いISO感度で撮るに越した事はありません。

なので、露出の調整は、出来るだけシャッタースピード、絞りの変更やストロボなどの照明の使用など、ISO感度以外で対処する方が望ましいです。
それでも対処できない場合にISO感度を上げると考えた方がよいと思います。ただ、最新の機種は、多少のISO感度の上昇ではノイズがほとんど気にならないので、少し上げる程度なら問題はないかもしれません。

ちなみに、最近のカメラであれば、カメラが自動的にISO感度を変更してくれるISOオート機能が付いています。 大変便利で使い勝手は良いので、この機能を使用するのもいいのですが、上達するためには自分の判断でISO感度を考えるようにした方がいいかなと個人的には思います。
なお、ISOオートを使用する場合、自動選択の最大ISO値などを設定が行えると思うので設定しておきましょう。

撮影する環境に合わせて値を決める

屋外だから低く、屋内だから高くするものと決めつけてしまう事もダメ。
屋外で撮影する場合でも、被写界深度深くするために絞り込む事でシャッタースピードが遅くなり過ぎる場合には、ISO感度を高く設定してシャッタースピードを稼ぐ事もあります。
逆に、三脚を使用するなどブレないようにできる場合には、暗くてもISO感度は低く設定します。
要は、撮影の中で何が一番重要なのかを考える事ができればよいのかなと思います。

初めは、ついつい固定的に設定してしまいがちになるのですが、撮影する意図や条件に応じて柔軟に設定するものだと意識しておくと良いと思います。

確実に写真を撮りたい場合にはISO感度をグッとあげる

もう一つ、確実に写真を撮りたい状況の時には、予防的にISO感度を高くするのも一つの手段として使えます。

例えば、子供の運動会の徒競走なんかは、1度しか走ってくれない上に、動いているので失敗しやすい状況です。このような場合、絞りを絞りつつ、シャッタースピードを上げるために、ISO感度をぐっと上げておく事で、失敗するリスクが少なくなり、撮れる可能性が高くなります。

このように、どうしても撮りたい状況の場合には、確実に撮れる事が一番優先されるので、このような場合には画質の劣化には目をつむってガンガンISO感度を上げましょう。

その他のISO感度のあれこれ

その他、ISO感度について注意点を上げていきます。

イメージセンサーサイズが大きいほどノイズは少なくなる

発生するノイズ量は、一般的に1画素あたりの面積が大きい方が有利(少ない)と言われています。
なので、センサーサイズが大きくて画素数が少ない方が、一画素当たりの面積が大きくなるため、大きなイメージセンサーをもつフルサイズ機がノイズが少なく画質が良いと言われます。

特にスマホのカメラと一眼とでは雲泥の差があるので、写真自体を比較すると一眼カメラの方がとても綺麗に写す事ができます。

カメラ本体によってノイズの発生具合が異なる

このノイズの乗り方は、カメラごとに異なるので、自分のカメラでどれくらい荒れて、どこのISO感度までなら使えそうかを確認しておくと良いと思います。

また、技術の進歩によって、ノイズの発生具合が目立たなくなっているので、下手に古い中級以上のカメラよりも、最新の下位機種の方が画像はきれいって事もあります。なので、古い機種の購入を検討される場合、試し撮りして確認するのがオススメです。

設定の戻し忘れ

ISO感度の設定でよく失敗するのが、室内で高感度に設定して撮影したそのままの状態で屋外に出て撮影してしまう事です。下手すると白飛びしてしまって、まともに写真が撮れていないなんてこともあるので、まめにISO感度の設定を確認して、戻し忘れがないように心がけましょう。

まとめ

当記事のまとめ!
  • ISO感度は、カメラがどれくらいの強さの光に対して反応するかを決める設定
  • ISO感度を上げる事で、暗い場所でも写真が撮れるが、画質が落ちてしまう
  • 露出は、シャッタースピード/絞りの変更が優先
  • 使用するカメラによって、ノイズの発生量は異なる
  • 設定の戻し忘れには要注意

今回、解説したISO感度は、シャッタースピード/絞りと並んで写真の露出を決定するとても重要な要素です。
極力、画質を落としたくない場合には、出来るだけ低感度で撮影しなければなりませんが、失敗しては元もこうも無いので、難しいところです。

この点は、撮影しながら慣れていくしかない部分なので、ISO感度がなんたるものかを始めは理解できるだけでも十分かと思います。 習うより慣れろってやつですね!

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