写真の基礎

【写真の基本】カメラの絞り機能の役割/使い方について解説するよ!

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カメラ初心者にとって、いまいち分かりづらいのは”絞り”じゃないでしょうか?
絞りってどんな機能なのかわからないですよね。

でも、絞りの働きをしっかりと理解しておくと、写真の表現にも活用できるとても大切な要素なので、今回は、”絞り”について解説していきます!

そもそも絞りとは?

レンズ内にあるカメラ内に入る光の量を調整するシャッターのようなものが絞りです。
下の写真のように、複数枚の絞り羽根が絞り値に応じて下がってきて光の通り道となる穴が小さくする事で、カメラ内に入る光を減らしていきます。

Photo foundation3

左:絞りが閉じた状態 右:絞りが全開の状態(絞り開放と言います。)

ちなみに、この写真のレンズは、絞りもピントもマニュアルのレンズなので、このように手動で絞りを動かして絞っている状態が見えます。

最近の電子制御のレンズは、自動絞りといって、通常時は絞りは全開状態で、シャッターを押した撮影の瞬間だけ絞りが指定の絞り値まで閉じる仕組みになっています。
これは、絞りが閉じた状態だとファインダーに届く光量が減ってしまい、ファインダーの見え方が暗く見辛くなる事を防ぐためです。

一眼レフでは、ファインダー内で被写界深度を確認するためにカメラ本体に
絞り込みボタンがあり、押す事で一時的に絞りを閉じて被写界深度を確認する事ができます。

絞り値

絞りは、F1.0から始まり、一段階で光量が半分になるF値が標準的に使われています。
このF値の一段階の変化を”段”という単位で表現し、例えば、F2.8から2段絞るといえば、2段階下のF5.6ということになります。

この一段ごとの絞り値をザックリでもいいので覚えておくと、露出をスムーズに考えられるようになるのでオススメです。

f-number1

また、カメラの絞りの設定では、絞りが上記の1段ごとの変化ではなく、1/3段ごとの変化になっている事が多いと思います。
これは、1段ごとの絞りの間に1/3のF値が入っているだけで、基本は1段ごとで光量が半分となることをベースで考えて、微調整の+ーとして1/3を考える感じでいいと思います。

f-number2

絞りの役割

絞りの役割は、大きく分けて光の量のコントロールと被写界深度のコントロールがあります。

光の量をコントロールする

写真は一定量の光量しか記録できないので、光の量が多すぎると真っ白になり、逆に足りない場合には暗くなります。

このため、写真を撮るためには、カメラに入る光の量をコントロールして適正な量が入るようにする必要があります。 この光量をコントロールする一つの方法が、絞りです。

Photo foundation3

写真左:最小絞り 写真右:絞り開放

絞りを絞っていくと、穴が小さくなり徐々にカメラに入る光量が減少するので、以下のように写真が暗くなっていきます。

2018110705

シャッタースピードとISOは固定して、絞りだけ変化させた例

夏の日差しが強い屋外など非常に明るい状況では、絞りを絞る事でカメラに入る光を減らし、適正な光量にする事ができます。

逆に、薄暗い夕暮れ時などには、絞り開放にして出来るだけ多くの光がカメラに入るようにするといった使い方をします。

絞りを全開にする事を、絞りを開放すると表現します。

ちなみに、光の量をコントロールする方法には、他にシャッタースピードとISO感度があります。これらの3つは互いに相関関係にあり、これらの設定バランスの事を露出と言います。

露出については、以下の記事にまとめましたのでご覧ください。

【写真の基本】写真撮影で最重要!露出について徹底解説するよ!

写真の表現として絞りを使う

絞りの光をコントロールする機能を使って、昼間にシャッタースピードをあえて遅くして撮ったり、わざと写真の一部分を黒潰れさせるなどの写真的な表現をする事ができます。

下のモータースポーツの写真は、晴れた日の屋外ですが、極端に絞り込む事でシャッタースピードを遅くして撮っています。

2018110704

ピントの幅をコントールする

写真の中でピントが合っている幅の事を被写界深度といいますが、絞りは被写界深度に影響を与える要素の一つです。絞りは、絞り開放状態が最も被写界深度が浅く、絞り込んでいく(=F値を大きくする) につれて、被写界深度が深くなっていきます。

つまりは、絞り開放が最もピントの幅が薄く前後もボケる状態で、そこから徐々に絞るに従って、ピントが合う範囲が広がり、前後のボケ具合が少しずつハッキリしてくるって訳です。

下の写真を見てもらうと、被写界深度の変化がわかると思います。 特にCの文字のボケ具合の変化が、絞るに従って変化しているのがわかりますね。

2018110706

なので、人物を撮る時に前後を大きくボカしたい場合には、明るいレンズを使って絞り開放で撮影することでボケを活かせます。逆に料理を細部までピントが合っている状態で撮りたい場合にはしっかりと絞る事で、ピントが合う範囲が広くして細部までしっかりと撮ります。

被写界深度は、ピントが合う範囲が薄い場合を浅い、広い場合を深いと表現します。

ピントの幅は、F値だけでは決まらない

被写界深度は、以下の4つの要素によって複合的に深度が変化します。

  •  イメージセンサーサイズ
  •  レンズの焦点距離
  •  レンズの絞り値
  •  被写体との距離

絞り値は、被写界深度を決める要素の一つなので、他の要素が異なると同じ絞り値でも被写界深度は異なります。 例えば、同じF2.8のF値でも、広角レンズでは被写界深度は深くなりますし、望遠レンズでは被写界深度は浅くなります。

背景がボケる条件を、以下の記事にまとめていますので、こちらもご覧ください

背景がボケる写真の4条件をまとめてみた

NDフィルター

明るい状況でも絞りを開放して前後のボケを大きくして撮りたいって事は結構あります。
例えば、ポートレイトなどの人物撮影の場合です。このような時には、NDフィルターというレンズに付けると光量を抑えられるレンズフィルターがあります。このフィルターを使うことで、フィルターで光量を落とす事ができるので、絞りは開放にする事ができます。

その他の絞りに関する留意点

絞りは画質にも影響する

カメラレンズは、どのF値でも一定の同じ写りをするという訳ではないんです。

絞り開放よりも少し絞った方が画質は良好

大半のレンズが、絞り開放よりも少し絞ったあたりが、シャープで最も良好な画質になります。
絞り開放では、収差の影響からややボヤけたりするレンズでも、少し絞るだけで見違える写りにシャープな写りになります。

とはいえ、最新のレンズは、絞り開放からクッキリシャープなものも多いですけどね。
ちなみに、どのF値が一番画質が良好になるかはレンズによって様々なので、一概にこのF値とは言えません。

大きく絞ると画質が低下する

絞りを絞っていくとピントの幅は広がりますが、F値が大きくなってくると徐々に光の回折現象(かいせつげんしょう)という物理現象がおき、この影響が大きくなると不鮮明でぼやけた画像になります。 このことを、小絞りボケ
といいます。

この回折現象は、絞れば絞るほどに影響が大きくなるので、被写界深度の深さと小絞りボケの関係は悩ましいところです。

ただ、小絞りボケが発生するからある一定以上は絞らないではなく、どれだけピントを合わせる必要があるかを優先して折り合いをつけながら考えるべきかなと思います。 ちなみに、回折現象の原理は、以下のページに解説があったので興味がある人はこちらをご覧ください。

絞りの形がボケの形になる

ボケの形は、光が入る箇所の形状になります。 カメラレンズの場合、レンズは円形ですが、中で絞りを通るので絞りの形状がボケの形となります。

このため、絞り羽根の枚数が多い方が綺麗な円形になり、ボケの形状も綺麗になります。
最近のレンズは、綺麗な円形となるよう工夫もされていますが、古いレンズを使う場合には、綺麗な円形にならない場合もあります。

まとめ

絞りのまとめ!
  • 絞りは光の量を調整する手段の一つ
  • 絞りで被写界深度をコントロールできる
  • 絞りは画質にも影響する

絞りは、写真撮影の基本でありながら、とっても重要な要素の一つです。

絞りを理解できると色々な表現もできたりするので、初めはよくわからなくても、撮影する時に少し絞りの事を意識して撮ってみる事で割と簡単に理解できたりするので、ぜひ頑張って覚えてみましょう!

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